■事業名
日本中退予防研究所
■2010年度の位置付け
高等教育機関における中退率低減のためのノウハウ蓄積(R&D活動)と、中退問題の啓蒙(ソーシャルプロモーション活動)を行い、「解決フェイズ」に入る前の準備期間とする。
■ 2010年度の成果
<R&D活動>
1) 先進事例の調査・研究
・研究件数:7件
・コメント:中退率低減で成果を挙げる高等教育機関6校を調査・研究。中退率低減につながる組織改革や、学生支援などについて詳細な調査を行い、その内容を『中退予防戦略』にまとめた。また、A校では、実際に現場で中退率低減に尽力する職員より、A校が抱える組織構造の問題等をヒアリングし、抜本的な解決策について意見交換をした。
2) 各種コンサルティング
-中退予防コンサルティング
・稼働日数:158日
・成果:エビデンスに基づいた新規プロジェクトを開始できる体制が整う
・コメント:過去数年、中退率、学生募集、就職率ともに下降傾向にあったB校の現状を調査・分析。その結果を元に抜本的な教育改革のアイデアを具体的な目標とロードマップに落とし込み、実行体制を構築した。2011年度から具体的な教育改革を実行する体制が整った。また、C校における過去2年間の中退者を対象に追跡調査(対面インタビュー形式)を実施。中退に至る原因や背景を調査・分析し、具体的な対策および実行のロードマップを作成した。
3) 『中退予防戦略』の発刊
-『中退予防戦略』(2011年3月31日発刊)
・販売冊数:61冊(2011年5月2日現在)
・献本冊数:184冊
・コメント:これまでの調査・研究、中退予防コンサルティング等を通じて蓄積した“中退したいと思われない大学・専門学校づくり”のノウハウを一冊にまとめる。現在、全国各地の高等教育機関から注文を頂いている。
4)中退対策勉強会の開催
-第1回 講師:杉田一真/嘉悦大学学長補佐(2010年11月開催)
・参加申込数:21名
・満足度:3.6点(4段階評価)
・コメント:大学教職員を対象に、「中退率低減のために現場で何が出来るのか」をテーマに開催。現場目線での講義、意見交換には参加者から満足の声が聞かれた。
<ソーシャルプロモーション活動>
1) 白書の発刊
-『中退白書2010 高等教育機関からの中退』(2010年6月30日発刊)
・販売冊数:543冊(2011年4月22日現在)
・献本冊数:1194冊
・コメント:高等教育機関からの中退の実態を日本で初めてまとめる。高等教育機関関係者を中心に、多くの方から注文を頂いている。
2) シンポジウムの開催
-大学の中退問題を考える(2010年8月1日開催)
・参加申込数:174名
・満足度:3.97点(5段階評価)
・コメント:教育関係者から学生、保護者など様々な参加者が集まる。多くのメディアにも取り上げられ、社会的にも中退問題が注目されるきっかけとなった。
-「情報公開時代」の大学を考える(2011年3月20日開催)
※東日本大震災の影響により中止
3) コラムの配信
-所長・山本繁のコラム
・掲載回数:2回
・コメント:「社会課題をマーケティングする」をテーマに、日本中退予防研究所の活動方針や中退のリスクを発信した。
4) 講演・研修・セミナーへの講師派遣
・派遣回数:28回
・コメント:大学でのFD研修や、行政や学会が主催する講演会などに多数お招き頂いた。また、所長の山本は社会起業家としても多くのイベントで講演を行った。
5)メディア実績
・メディア掲載回数:23回
・主な掲載メディア:朝日新聞、東京新聞、日本経済新聞、毎日新聞、読売新聞、NHK「おはよう日本」、テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」、大學新聞、週刊東洋経済、THE BIG ISSUEなど
・コメント:『中退白書2010』発刊以降、多くのメディアに取り上げられ、高等教育機関からの中退に関するオピニオンリーダーとして認知されるようになった。
■総評
2010年度は全国の大学・専門学校の中退率を低減する上での土台作りを行う重要な一年であったが、R&D活動、ソーシャルプロモーション活動ともに大きな成果を上げ、大学・専門学校業界において知名度、信頼度を高める1年となった。11年度は、ここで得た信頼とノウハウを生かし、中退率低減に向けて更なる貢献を果たしたい。
■2011年度の位置付けと目標
2011年度は、「解決フェイズ」に入る。ノウハウのスケールアウトを行い、全国的な中退率の低減を目指していく初めての年となる。そのために、大学・専門学校への中退予防コンサルティングのほか、『中退予防戦略』の販売や、大学・専門学校関係者向けの勉強会の開催などに力を入れていくことになる。今年度の具体的な目標は以下の通りである。
1)コンサルティングの実施
・目標:2校の中退率を低減。2校の現状調査・分析を行い、実行体制を構築する。
・コメント:実行体制を構築できている2校は、中退率低減のための計画を実行に移す。調査・分析段階の2校については、エビデンスに基づいた中退予防戦略の立案と、実行体制の構築を目標に活動する。
2)『中退予防戦略』の販売
・目標:600冊
・コメント:より多くの大学・専門学校関係者に『中退予防戦略』を購入していただき、中退予防に関するノウハウを広く社会に普及する。
3)『中退予防戦略2(仮)』の発刊
・目標:2012年3月発刊
・コメント: 11年8月から12年1月にかけて中退予防に有効な“戦術”に関するレポートを毎月1本配信。それをベースに『中退予防戦略2(仮)』を制作・発刊する。
4)中退対策勉強会の開催
・目標:4回
・コメント:大学経営者を対象に、11年6、8、10、12月に1回ずつ開催する。
5)『中退白書2010 -高等教育機関からの中退-』の販売
・目標:250冊。
・コメント:より多くの教育関係者に中退の実態を知ってもらえるよう、販売を続ける。
6) 講演・研修・セミナーへの講師派遣
・派遣回数:10回
・コメント: 講演会、FD・SD研修、シンポジウムなどに積極的に講師を派遣し、中退予防ノウハウの普及に努める。
7)メディア実績
・メディア掲載回数:20回
・コメント:多くのメディアに取り上げていただけるよう情報発信(プレスリリースの配信、執筆活動など)に努め、中退問題を広く社会に啓蒙する。
以上











